日本消化器外科学会雑誌
Online ISSN : 1348-9372
Print ISSN : 0386-9768
ISSN-L : 0386-9768
胆石に対する体外衝撃波破砕療法
単発結石30症例の臨床的検討
村田 郁夫森 洋幸田中 隆坂部 孝加藤 貴史小池 正石井 淳一峯尾 和宜渡辺 哲弥中村 哲夫
著者情報
ジャーナル フリー

1988 年 21 巻 10 号 p. 2394-2398

詳細
抄録

胆石に対する体外衝撃波破砕療法は1985年西ドイツ, ミュンヘン大学にて開始された.著者らも1987年6月より, Domier社製体外衝撃波胆石破砕装置を用いて治療を施行しているので単発コレステロール胆石保有30症例につき臨床的に検討した.1) 衝撃波による破砕治療中の合併症は全く経験せず安全に施行できた.2) 破砕後, 一過性の肉眼的血尿 (20.0%) と便潜血陽性 (26.3%) を認めた.破砕片の排泄によると思われる疝痛発作は9例 (30.0%) にみられた.3) 破砕後1ヵ月以内に10例 (33.3%) において胆石の消失が観察された.いずれも径30mm以下, CT値20HU以下の胆石であった.破砕療法はコレステロール胆石症治療に有効と思われた.

著者関連情報

この記事はクリエイティブ・コモンズ [表示 - 非営利 4.0 国際]ライセンスの下に提供されています。
https://creativecommons.org/licenses/by-nc/4.0/deed.ja
前の記事 次の記事
feedback
Top