日本消化器外科学会雑誌
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術前診断された管外発育性小腸癌の1例
鈴木 雅之来見 良誠花沢 一芳岸田 明博柴田 純祐小玉 正智
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1994 年 27 巻 3 号 p. 816-819

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抄録
術前に診断しえた管外発育性小腸癌というまれな1例を経験したので報告する.
症例は61歳の女性.下血を主訴に来院.臨床諸検査および組織学的検査にて管外発育性小腸癌と診断した.小腸癌はBauhin弁より約10cm口側に存在し, Borrmann2型で, 組織学的には中分化型腺癌であった.治療は回腸末端50cmにおよぶ右半結腸切除, R3リンパ節郭清を行い, 術後化学療法を追加した.
回腸癌は全消化管癌の中では非常にまれであり, 術前に確定診断された例も少ない.治癒向上のためには積極的な検索が望まれる.
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