日本消化器外科学会雑誌
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完全型原発性虫垂重積症の1例
菅野 公司猪口 貞樹幕内 博康田島 知郎三富 利夫
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1994 年 27 巻 5 号 p. 1117-1121

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抄録
完全型原発性虫垂重積症 (primary appendiceal intussusception, complete type) のまれな1例を経験したので報告する.症例は22歳の男性.繰り返す右下腹部痛, 嘔気, 嘔吐を主訴として来院.注腸造影X線検査および大腸内視鏡検査にて回盲部の過形成性ポリープと診断し, 内視鏡的ポリペクトミーを試みたが切除不能のため開腹術を施行した.開腹所見で虫垂重積症と診断し回盲部切除を行った.切除標本では重積の先進部に病変を認めず, 虫垂のみが完全に盲腸内に内翻, 重積していた.術前の検査所見について検討したところ, 腹部超音波所見が診断確定に有用と考えられた.
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