日本消化器外科学会雑誌
Online ISSN : 1348-9372
Print ISSN : 0386-9768
ISSN-L : 0386-9768
消化器外科術後急性肺塞栓症の4例
川真田 修中島 晃佐藤 四三黒住 陽一青山 正博丸尾 幸喜石塚 真示中島 明新田 泰樹井口 利仁山村 方夫鍋山 晃岡田 康男
著者情報
ジャーナル フリー

1996 年 29 巻 7 号 p. 1711-1715

詳細
抄録

肺塞栓症は近年増加の傾向にあり, 急死の一因となることも認識されてきた.われわれは1993年1月より1994年12月までの2年間に4例の急性肺塞栓症を経験した.これはこの時期に経験した全麻下消化器外科症例の0.45%に相当した.全例肺動脈撮影で診断し, 同時にカテーテルよりurokinaseを投与した.末梢よりヘパリンの持続投与も併用し, 全例救命した.抗凝固療法によると思われる合併症は経験せず, 急性肺塞栓症にはカテーテルよりの肺動脈内urokinase投与と末梢からのヘパリン持続静注が有効であると思われた.

著者関連情報

この記事はクリエイティブ・コモンズ [表示 - 非営利 4.0 国際]ライセンスの下に提供されています。
https://creativecommons.org/licenses/by-nc/4.0/deed.ja
前の記事 次の記事
feedback
Top