日本消化器外科学会雑誌
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食道, 胃, 大腸の同時性表在型3重複癌の1手術例
和田 靖青木 豪吉松 軍平藪内 伸一原田 伸彦富永 剛
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2002 年 35 巻 9 号 p. 1487-1491

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抄録

食道, 胃, 大腸に発生した同時性3重複癌の1手術例を経験したので報告する. 症例は69歳の男性. 便潜血陽性にて近医を受診. 大腸内視鏡検査にて横行結腸にIpポリープを指摘された. ポリペクトミー後, 腺癌と診断され, 根治術目的に当院を紹介された. 術前上部消化管内視鏡検査の結果, 胸部食道癌と胃角部小彎に広がる胃癌が発見された. 右開胸開腹胸腹部食道全摘術, 胃全摘術および横行結腸部分切除術を1期的に施行した. 再建は後縦隔経路にて食道空腸吻合を行った. 病理組織診断は, 食道は深達度smの扁平上皮癌, 胃・大腸は深達度smの腺癌であった. 消化管の同時性表在型3重複癌報告例は稀であることから, 文献的考察を加えて報告する.

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