1987年から2005年までの進行舌癌(Stage III・IV症例)の再発様式を検討した。対象症例はstage III37例,stage IV 22例であり,Kaplan-Meier法による疾患特異的5年生存率はstage III81.1%,stage IV 50.0%であった。Stage IIIでは根治的治療施行症例中7/36(19.4%)に再発をきたし1例のみ制御可能であった。Stage IVでは8/19(42.1%)に再発をきたし全例が制御不能であった。stage IIIでは副咽頭腔を中心とした頸部に再発が多く,Stage IVでは舌深部や咽頭粘膜,頸部皮膚,肺転移,多発転移が多かった。術後補助療法(術後照射,術後化学療法)はその有用性について確認し得なかった。