頭頸部癌
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その他臨床
同時併用化学放射線療法を行った中咽頭癌患者に対する嚥下リハビリテーションの有用性
常行 美貴米澤 宏一郎森本 浩一谷本 均齋藤 幹大月 直樹丹生 健一
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2011 年 37 巻 1 号 p. 116-120

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抄録

近年,中咽頭癌が同時併用化学放射線療法(CCRT)により治療されることが多くなり,CCRTによる嚥下障害への対応を求められるようになってきた。当院ではCCRTによって生じる嚥下障害に対し,2009年より言語聴覚士による嚥下リハビリテーション(リハビリ)を行っている。今回,我々はCCRT終了時の嚥下障害について,リハビリ介入群と非介入群について検討した。対象は2008年3月から2010年3月までにCCRTを行った中咽頭癌患者26名(男性22名,女性4名)で平均63歳(41-79歳)であった。全症例にCCRT終了時と退院時にCTCAE v4.0の嚥下障害Gradeと藤島摂食・嚥下能力グレードを用いて評価した。介入群では退院時の嚥下障害グレード,藤島グレード共に非介入群に比べて良い傾向があったが有意差はなかった。

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© 2011 日本頭頸部癌学会
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