頭頸部癌
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唾液腺癌の診断と治療 up-to-date
顎下腺癌の治療
佐々木 徹川端 一嘉三谷 浩樹米川 博之福島 啓文新橋 渉瀬戸 陽小泉 雄神山 亮介蛯名 彩足立 充孝福岡 修志村 英二日高 竜太白尾 浩太郎山田 南星上里 迅太田 久幸長谷川 温濱 孝憲佐藤 由紀子山本 智理子高橋 俊二
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キーワード: 顎下腺癌, 診断, 治療, 予後
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2013 年 39 巻 3 号 p. 281-286

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抄録
背景:顎下腺癌は比較的まれな疾患であり,まとまった報告は少ない。本研究では過去32年間に当院で抗癌治療を行った顎下腺癌症例76例について後方視的解析を行い検討した。
方法:1979年から2012年に当院で抗癌治療を行った顎下腺癌症例76例を対象とした。1次治療例(58例)の累積生存率を病理組織型,臨床病期,Tstage,Nstage,術前の悪性診断の可否に関して検討した。また,当院における顎下腺癌に対する化学療法に関しても検討した。
結果:顎下腺癌1次根治例の累積5年生存率は51.0%,10年生存率48.0%であった。臨床病期とNstageにおいて予後に統計学的有意差を認めた。NstageはN0,1群とN2b,N2cの2群に大別され,それら2群間に予後との強い関連を認めた。顎下腺癌遠隔転移症例に対するcarboplatin/paclitaxelを用いた化学療法は,奏効率43%であった。
結論:carboplatin/paclitaxelは有効な化学療法だが,今後Nstageの進行した予後不良症例に対しては積極的な補助治療が必要と考えられ,さらに有効な化学療法の開発が期待される。
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© 2013 日本頭頸部癌学会
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