頭頸部癌
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頸部郭清術の新展開
EBMに基づいた頭頸部癌の術後治療
松浦 一登
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2013 年 39 巻 4 号 p. 417-721

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抄録
術後症例での予後因子はそれぞれ影響が異なっており,顕微鏡的断端陽性と節外浸潤がハイリスク因子である。2個以上の再発リスク因子(ハイリスク因子を除く)を認める症例では術後放射線療法が推奨されており,生存率はおよそ10%向上する。ハイリスク因子が認められる場合は,術後放射線療法では高線量を要する。また,術後放射線療法を開始するのは手術後8週以内が望ましく,休止期間を設けてはいけない。近年の臨床試験の結果から,術後ハイリスク症例に対する標準治療は化学放射線療法である。この際の併用抗がん剤の上乗せ効果は約10%と見なされている。
手術後に化学放射線療法を行うことは,患者に大きな負担を強いるため術後化学放射線療法では対象をきちんと選ばなくてはならない。得られるメリットを十分に理解した上で行うことになる。術後治療を行う以上は完遂を目指すべきであり,安易な休薬・減量は慎まなければならない。
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© 2013 日本頭頸部癌学会
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