抄録
初診時に遠隔転移を有する頭頸部扁平上皮癌10例に対し,一次治療として化学療法併用Pembrolizumab(C+PEM)療法を施行し,有効性と有害事象を後方視的に検討した。1年OSは60%,1年PFSは20%で,奏効率はORR 70%,DCR 80%と良好で,いずれの病巣も高い奏効を示した。有害事象はGrade 3-4の血液毒性や免疫関連有害事象を認めたが,重篤化は限定的であった。奏効率の高さは,初回治療からの免疫チェックポイント阻害薬導入や原発巣・リンパ節温存による免疫学的機序,化学療法による腫瘍抗原放出が関与した可能性がある。またMixed responseを呈する症例も認め,非奏効病変に対する手術や放射線治療を組み合わせる治療戦略の可能性も示唆された。本検討は症例数が限られるものの,Stage ⅣCにおけるC+PEM療法の有効性を支持する結果であり,今後さらなる検討が期待される。