頭頸部腫瘍
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上咽頭癌の放射線治療成績
三橋 紀夫早川 和重本庄 純子玉木 義雄池田 一高橋 育新部 英男
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1992 年 18 巻 2 号 p. 20-26

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抄録

上咽頭癌は発見が遅れることが多いため, 初診時すでに進行している症例が大部分をしめるが, 放射線感受性が高い低分化型類表皮癌が多いことから放射線単独治療にて十分に治癒が期待できる腫瘍である. しかし, これまでのところ必ずしも満足のいく治療成績が修められていない。そこで, 放射線治療成績の分析を行い, 放射線治療上の問題点ならびに予後を左右する因子について検討したところ, 上咽頭低分化型類表皮癌では広範な骨浸潤をきたしていないかぎり局所制御は容易で, 予後を左右している最も重要な因子は, 早期に出現する遠隔骨転移であることが明らかとなった。一方, 低分化型類表皮癌以外の組織型の局所制御は困難であった。

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© 日本頭頸部癌学会
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