頭頸部腫瘍
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唾液腺腫瘍頭蓋底浸潤・転移に対する放射線治療効果
山田 和成平塚 純一今城 吉成
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1997 年 23 巻 1 号 p. 7-11

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抄録
唾液腺腫瘍頭蓋底浸潤・転移に対し放射線治療を行った3例について検討した。原発巣発見から頭蓋底浸潤・転移までは28~120ケ月 (平均80ケ月), 神経症状発現から照射開始までは8~12ケ月 (平均10ケ月) であった。放射線治療は外照射40~60Gy (平均53.3Gy) 施行し, 全例に腫瘍の縮小および神経症状の改善を認め, 神経症状改善期間は4~12ケ月 (平均8.3ケ月) であった。照射による明らかな合併症は認めなかった。唾液腺腫瘍は放射線抵抗性とされるが, 姑息放射線治療はQOL改善に有用であると考えられる。
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© 日本頭頸部癌学会
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