抄録
咽喉食摘術後に遊離空腸を用いて再建することは多くの施設で第一選択になっている。さらに, 最近では同時に音声再建がなされるようになり, 良好な成績が報告されている。当院においても工大を加えた同時音声再建法を行い, 良好な結果を得た。
当院での方法は空腸を2分割し, 1方で咽頭頸部食道を再建し, もう一方でサイフォン型にして音声再建を施行した。さらに誤嚥予防目的で音声再建空腸を漿膜漿膜縫合をし狭窄を作った。このような方法を4例に施行した。4例とも術後誤嚥なく, 4例中3例は音声学的に良好な結果を得た。