頭頸部腫瘍
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上顎洞移行上皮癌の3症例
奥野 敬一郎野口 和広徳丸 岳志佐久間 貴章渡辺 尚彦調所 廣之
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2002 年 28 巻 1 号 p. 281-286

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抄録

鼻・副鼻腔領域悪性腫瘍は発生部位では上顎洞原発がほとんどを占め, 病理組織学的分類では扁平上皮癌がほとんどを占める。移行上皮癌は, 鼻・副鼻腔領域においては稀である。
当科において, 上顎洞移行上皮癌の3症例を経験したので報告した。2例は原発癌で, 1例は膀胱癌からの転移であった。
上顎洞原発の2例はT3症例で眼球を含む拡大上顎全摘出術を施行した。症例1は根治手術の遅れから転移を生じ不幸な転帰をとった。症例2は三者併用療法にて良好な結果を得た。
膀胱癌からの転移の1例は試験開洞時一期的に全摘したが, 全身転移により不幸な転帰をとった。膀胱移行上皮癌の上顎洞転移は極めて稀で, 経路として血行性転移が考えられた。

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© 日本頭頸部癌学会
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