頭頸部腫瘍
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鼻前庭扁平上皮癌に対する小線源治療主体の放射線治療
小林 雅夫兼平 千裕加藤 孝邦青柳 裕
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2003 年 29 巻 1 号 p. 159-165

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抄録

鼻前庭扁平上皮癌5例に小線源治療主体の放射線治療を施行した。鼻前庭に限局した3例には外部照射40Gy後に鼻腔内へ1cm径, 2cm長のアプリケータを挿入し, 18-20Gy/4frの高線量率腔内照射 (1例ではさらにAuグレインによる組織内照射を追加) を行った。鼻唇溝皮膚に浸潤した2例には外部照射50-60Gy後に30-40Gy/3-4日の低線量率組織内照射を施行した。1年2ケ月で他癌死 (肺癌) した1例を除くと全例 (7年8ケ月, 7年2ケ月, 2年6ケ月, 4ケ月) とも無病生存であった。重篤な晩期有害事象は認めなかった。T1-2N0鼻前庭扁平上皮癌に対しては, 小線源治療を主体とした放射線治療で高い局所制御率が得られ, 美容の面でも優れていた。鼻前庭に限局した病変には組織内照射と比べてより侵襲が少なく, 外来で治療可能な高線量率腔内照射が適していると思われた。

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© 日本頭頸部癌学会
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