1. 大分生態水族館にある大型回遊水槽で, スギがマダラエイに随伴して遊泳するという行動が観察された。この行動は, 一定の密接した距離を保って, 1日中行なわれており, マダラエイが死亡するまでの7カ月間継続した。アカエイ, ドチザメ, スギに対して, 一時的な随伴行動が観察されたが, マダラエイに対する程密接なものではなかった。
2. スギは行動からみて, ブリモドキとコバンザメの中間型で, 形態からみて, ブリモドキとは第1背鰭棘を溝中に収めることができること, コバンザメとは吸盤を除く体形模様で, それぞれ共通していることを述べ, スギとマダラエイの相互関係, 及びコバンザメの系統について, 多少の考察をした。