魚類学雑誌
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1新種を含む三宅島と石垣島のテンジクダイ科魚類について
井田 斉Jack T. Moyer
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1974 年 21 巻 3 号 p. 113-128

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抄録
表記両島の周辺海域より27種のテンジクダイ科の魚類が得られた.その内10種は日本からの初記録であり, その多くは従来Philippines周辺までの分布が報告されていた.上記10種中の5種はPseudamia (ヌメリテンジクダイ属, 新称), Neamia (ヤツトゲテンジクダイ属, 新称), Rhabdamia (スカシテンジクダイ属, 新称), Pseudamiops (クダリボウズギスモドキ属, 新称) の4属の魚でこれらは日本からの初記録の属である.
採集された種の分布を検討した結果はIndo-West Pacmc Oceansの沿岸魚の共通性を強く裏付けている.Apogon属の分布の広さは同属の魚の生活様式の多様性によるものと推定された.また石垣・西表両島より得られた1新種Apogon ishigakiensisについて記載した.さらに従来本科魚類の検索に使用されている分類上の形質についても若干の検討を加えた.
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