魚類学雑誌
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ヒラメ, クロウシノシタおよびゲンコの染色体
坂本 一男西川 昇平
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1980 年 27 巻 3 号 p. 268-272

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抄録

カレイ目魚類3種, ヒラメ科のヒラメおよびウシノシタ科のクロウシノシタとゲンコの体細胞染色体を通常のair-drying法により観察した.染色体数はヒラメ2n=46, クロウシノシタ2n=38, ゲンコ2n=34である.ヒラメの核型は23対の端部着糸染色体から構成され, NF=46である.最も大きい端部着糸染色体対にこれまでヒラメ科魚類の核型では報告されていない二次くびれが観察された.クロウシノシタの核型は3対の中部着糸染色体, 1対の次端部着糸染色体および15対の端部着糸染色体からなり, NF=46である.ゲンコの核型は17対の端部着糸染色体から構成され, NF=34である.
これら3種の核型はいずれも腕数が少なく, カレイ目魚類の中では特異的である.

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© 日本魚類学会
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