日本産ナマズ属魚類, Silurus asotus, S.biwaensis, S.lithophilusの卵を人工受精によって得, 卵径, 卵黄の色, ゼリー層の厚さ, 粘着性の有無, 卵表面の状態の5つの形質について観察した.その結果, S.lithophlesに友田 (1962) の報告には記されていない特徴がみられた.即ち, S.lithophilussの卵は他2種と異なり, 粘着性がなく, 卵表面の凹凸が著しいことである.一方, S.asotusとS.biwaensisの卵は, 卵黄の色が異なることを除けば, 類似していることがわかった.