天皇海山海域で採集されたカスミザメ属の新種, オオカスミザメ (Centroscyllium excelsum) を記載した.本種は第一背鰭が非常に高くその外縁が円いこと, 鱗が体の側・腹面にはないが, 頭部から躯幹部にかけての背面に分布すること, 第二背鰭棘が腹鰭基底よりまったく後方に位置することなどで他のカスミザメ属魚類と容易に区別される.雌の1個体からは全長90mm前後の胎仔10個体が得られたが, これらは尾柄部に明瞭な暗色斑をもち, 側線管の末端部が溝状に開くことなどで成体と異なっていた.