北海道釧路沖水深100mの海底から底刺網により良く発達した卵巣卵を持つ雌のソコメダマウオ (Bathymaster signatus) 1個体 (264.5mm SL) が採集された.これは本種の日本初記録と同時に西部北太平洋で最も南方の記録となる.また本個体とベーリング海から得た他の個体とを詳細に観察した結果, 従来本種の分類形質のひとつと考えられてきた舌部の形状に個体変異があることが明らかになった.なお本種の標準和名はSato and Ueno (1953) が, アリューシャン海域から得た同種を記載した際に命名されたものである.