日本家畜管理学会誌
Online ISSN : 2433-0159
Print ISSN : 1342-1131
ISSN-L : 1342-1131
POMS質問紙を用いた乗馬運動前後における気分変化の検討
増村 健冶松浦 晶央高橋 誠秦 寛中辻 浩喜近藤 誠司
著者情報
キーワード: 乗馬運動, 日本版POMS, 気分
ジャーナル フリー

2004 年 40 巻 3 号 p. 127-134

詳細
抄録

質問紙法の一つである日本版POMS(Profile of Mood States)を用いて乗馬運動前後間で騎乗者の気分の変化を測定した。被験者は大学生22名であり、供試馬は8頭の乗用馬であった。試験は4回実施し、乗馬実習時で練習内容に違いがある3試験のほか作業実習時にも試験を行った。常歩運動を主とした軽度な乗馬運動を行った場合、被験者の緊張-不安、抑うつ-落ち込み、怒り-敵意、混乱、疲労の5尺度に減少が見られた(P<0.05)。このことから、軽度な乗馬運動には、騎乗者の気分に対する良好な効果と疲労感を軽減させる効果がある可能性が示された。また、トレッキングを行った場合、活気と疲労の尺度に増加が見られた(P<0.05)。乗馬運動を実施する際に環境も含めたプログラムを工夫することで、乗馬運動が騎乗者の気分に与える効果に違いが生じる可能性が示された。

著者関連情報
© 2004 日本家畜管理学会
前の記事 次の記事
feedback
Top