音声言語医学
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特異的言語発達障害児の言語発達
―臨床の立場から―
石田 宏代
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2003 年 44 巻 3 号 p. 209-215

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抄録

聴力・対人関係・知能には問題がないが, 言語発達が遅れた8歳6ヵ月男児の指導経過からその言語発達特徴を整理した.その言語特徴は, (1) 語彙力が落ちており語想起が悪い, (2) 音韻認識の発達が遅れている, (3) 統語面の発達が遅れている, (4) 聴覚的記憶が視覚的記憶に比べ低下している, というものであった.この特徴は英語圏でいわれている特異的言語発達障害に相当するものと考えられた.その言語特徴の背景としては, 聴覚記憶を含む聴覚認知経路の障害が考えられた.こうした症例の指導にあたっては, 問題の背景を探り, 優位な情報処理方法を活用することが重要である.

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© 日本音声言語医学会
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