音声言語医学
Online ISSN : 1884-3646
Print ISSN : 0030-2813
ISSN-L : 0030-2813
音声障害に対する内視鏡的アプローチPart2.喉頭ストロボスコープによる声帯振動の記録
―喉頭内視鏡と喉頭ストロボスコープのマッチング―
磯貝 豊
著者情報
ジャーナル フリー

2007 年 48 巻 2 号 p. 139-152

詳細
抄録

硬性喉頭鏡と喉頭ストロボスコープの組み合わせは, 適正なf値 (焦点距離) のアダプターレンズとCCDカラービデオカメラ (画質は, 単板CCDより3板CCDのほうが優れている) を接続し, ホワイトバランスを適正に調整することによって, 適正なマッチングが可能である.
ビデオ電子スコープと喉頭ストロボスコープの組み合わせは, 両者のメーカーが異なるうえに, ビデオ電子スコープは自社製連続光源の使用を前提としているため, 光源の色温度, 光源の明るさ, ストロボ光源へのライトガイドの差込口の径と最適位置などが異なっており, ホワイトバランス調整やライトガイドの位置調整に気をつける必要がある.
現状では, CCD自体の画質は, 硬性喉頭鏡と組み合わせて使用する1/3型CCDのほうが, ビデオ電子スコープの先端に組み込んだ極小サイズのCCDより画質が優れているが, ビデオ電子スコープには, 経鼻的に挿入でき, 硬性喉頭鏡よりずっと声帯に近接できるというメリットがある.両者の特質を生かして使い分けることが肝要である.

著者関連情報
© 日本音声言語医学会
前の記事 次の記事
feedback
Top