有病者歯科医療
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急性骨髄性白血病患者の抜歯における血液所見の変化
小島 正彰榊原 惇郎原 康司加納 欣徳梅村 長生
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2002 年 11 巻 1 号 p. 47-52

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抄録

本研究では, AML患者の抜歯前後における血液所見の変化を調査し, AML患者14名における抜歯について検討を行った.
その結果は:
1. AML患者における抜歯時期は, 寛解期以外の時期であっても, 抜歯が適応と診断されれば十分に可能である.
2. AML寛解導入中における抜歯では, 抜歯後, 白血球数, 顆粒球数が著しく減少する傾向にあるが, これは, 抗白血病剤によるものと考えられた (Fig. 4, 5). また, このような白血球, 顆粒球減少期にも適切な管理のもと, 重篤な合併症もなく, 抜歯が可能であった (Fig. 3).
3. AML患者の抜歯前後における, 赤血球数, ヘモグロビン値, ヘマトクリット値, 血小板数については変化が認められなかった (Fig. 6~9).

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© 日本有病者歯科医療学会
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