有病者歯科医療
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外科的矯正手術により症状が再燃した微小変化型ネフローゼ症候群患者の1例
礒兼 真由美住田 知樹浜川 裕之
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2006 年 15 巻 2 号 p. 91-95

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抄録
ネフローゼ症候群は糸球体の透過性亢進に伴うタンパク尿, 低タンパク血漿, 浮腫を主症状とする腎疾患である. 原発性糸球体疾患による一次性ネフローゼ症候群と続発性糸球体疾患による二次性ネフローゼ症候群に分類され, そのうち病理組織学的に光学顕微鏡レベルでは有意な変化を認めない一次性ネフローゼ症候群を微小変化型ネフローゼ症候群という. 治療には副腎皮質ホルモンが第一選択薬として用いられ予後は良好であるが, ストレスの負荷により症状の再燃がしばしば誘発される疾患でもある. 今回われわれは, 全身麻酔下に外科的矯正手術を施行した後, 症状の再燃を認めた微少変化型ネフローゼ症候群患者を経験したので, その概要を報告し, 周術期の対応に関し考察する.
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© 日本有病者歯科医療学会
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