有病者歯科医療
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術後不明熱として発見された成人Still病の1例
澤 裕一郎竹本 隆小板橋 勉川野 大中村 知美高木 宣雄宮城島 俊雄
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1999 年 7 巻 1 号 p. 39-42

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抄録
成人のStill病は小児の関節リウマチが成人に生じたもので, 不明熱を生じる疾患として知られている。口腔外科領域の手術でも術後に原因不明の発熱を生じた場合, 術後感染以外の他の発熱性疾患の存在も考慮しなければならないと考える。今回筆者らは47歳, 男性で発熱, 関節炎, 皮疹を主徴とした本疾患症例を経験したので報告した。
患者は抜歯および嚢胞摘出後に40度を超える発熱と手足首関節の腫脹を生じ, 同時に四肢の皮疹が認められ術後の二次感染により敗血症を継発したと臨床診断し数種類の抗菌剤を静脈内投与したが改善せずさらに免疫グロブリンを同時併用したが効果が得られなかった。そのため内科対診したところ, 発熱, 関節炎, 皮疹を主症状とする成人Still病と診断された。
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© 日本有病者歯科医療学会
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