固体粒子を水などの搬送流体と混合し、パイプラインよって輸送する水力輸送に対しても、 従来、 比較的微細な粒子を液体と混合し輸送する場合に用いられていたスラリー輸送なる用語が使用されている。このように成った背景の一つとして、 輸送対象物である固体粒子ならびに搬送流体の多様化に伴い、微粒子以上の沈降性粒子と液体との混合体を沈降性スラリーあるいは粗粒子スラリーと称するように成ったことが挙げられる。
本稿では、広義に捉えられたスラリー輸送における流動を取り上げ、用語の説明を試みる。なお、 著者の独断が含まれているので、読者諸氏のご意見がいただければ幸いである。