真菌と真菌症
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Aspergillus fumigatus によるマウスの実験的感染
正古 良夫玉村 富
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1969 年 10 巻 4 号 p. 259-262_1

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抄録
第13回日本医真菌学会におけるパネルディスカッションで行なつた著者の報告を感染における寄生体・宿主関係の観点からまとめて記した. まず, 寄生と感染との関連, 次いで, 寄生体・宿主関係すなわち寄生体と宿主との競争関係における相互作用について, 真菌の感染をも含めて, 概説した. 最後に表題の実験成績から Aspergillus fumigatus のマウスにおける寄生体・宿主関係を検討した. 結論としては本菌の感染は主として発芽後の菌糸体の要因によつて左右されること, またマウスに継代することによつて菌力が増大すること, そうして, 本菌の感染には胞子よりも発芽させた菌糸体の接種が良い成績を示すことを明らかにした.
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© 日本医真菌学会
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