日本医真菌学会雑誌
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Immunocompromised hostにおける肺真菌症
河野 茂光武 耕太郎松田 治子田中 研一前崎 繁文川上 和義安岡 彰宮崎 幸重賀来 満夫古賀 宏延原 耕平
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1993 年 34 巻 3 号 p. 295-301

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抄録

Immunocompromised hostにおける肺真菌症の診断は, 従来剖検などの病理学的診断法にたよっていたが, 菌学的および血清学的診断法の進歩により, 臨床診断が可能な症例が増加している. 特に, 肺クリプトコックス症では症例の積み重ねにより, その臨床的特徴像が明らかとなっており, 莢膜の特性による病原性やマクロファージとリンパ球を介した生体防御機構などの解明も進んで, 分子生物学的手法を駆使した診断法の開発が進められつつある. 肺アスペルギルス症は診断や治療が極めて困難で, その症例は増加傾向にあり, 大きな問題となっており, また, 肺カンジダ症は, さらに臨床的特徴が少なく, 臨床診断が困難である. これらの疾患について, 病理学的解析に基づいて概説するとともに, 臨床診断の可能性について述べた.

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