アズキ落葉病 (病原菌Phialophora gregata f.sp.adzuhicola) の感染に及ぼすキタネグサレセンチュウ、Pratylenchus penetransの関係を知るため、滅菌土壌に落葉病菌胞子とキタネグサレセンチュウの接種量を組み合わせたポット (1/5,000a) にアズキ「エリモショウズ」種子を播種し、温室内で栽培した。その結果、アズキ落葉病の病徴である茎維管束の褐変はキタネグサレセンチュウ単独では起こらず、落葉病菌によって起こった。しかし、同じ菌密度の場合、線虫密度が高いほどアズキ茎内の褐変上昇率が高まることから、アズキ落葉病の感染・発病を助長する一要因としてキタネグサレセンチュウの関与が示された。