2017 年 29 巻 1 号 p. 34-37
近年,家族社会学においては,「家族」の多様化と意味変容に関する研究が蓄積されている.一方で,様々な領域において「家族」がその外側からの介入/支援を受け入れ,それによって維持・再編されるようになってきた.そこで,本シンポジウムでは,「家族」に対する専門家という第三者の介入が,精神保健・司法・福祉の各領域においてどのように実践されているのかを検討し,家族社会学の新たな展開の可能性を論じることをねらいとした.本シンポジウムでは,中村伸一氏(家族療法家),原田綾子氏(法社会学),中根成寿氏(福祉社会学)の3名の報告に対し,天田城介氏,松木洋人氏からのコメントが行われた.オーガナイザーおよび司会は,和泉広恵・野沢慎司が務めた.