2024 年 32 巻 1 号 p. 82-84
昭和59年にはじめて精神障害の労災認定が行われ,平成11年9月に「心理的負荷による精神障害等に係る業務上外の判断指針について」が策定され,平成23年12月には,「心理的負荷による精神障害の認定基準について」が策定された.この間に,ハラスメント等について法的改正が行われた.今回,令和5年9月に新しい精神障害の労災基準が策定されたが,この間およそ40年が経とうとしている.本稿では,一精神科医が補償行政に関与した経験から,診断,Life Event研究等について若干の考察を加えた.