2009 年 14 巻 3 号 p. 139-142
本研究は砂地ジャンプにおける足底屈動作の貢献率について検討することが目的であった.被験者は男子大学生7名で,砂を敷き詰めたフォースプレート上で垂直跳びと,膝関節を伸ばした直立姿勢での足底屈を行い,その際の垂直荷重の力積をもとに貢献率を求めた.また,足関節の可動域および角速度も合わせて求めた.硬い木製のプレート上でも同様に行った.垂直跳びの力積は,砂地の方が硬い床よりも有意に小さかった(p<0.05).また,足底屈のみの力積も,砂地の方が硬い床よりも有意に小さかった(p<0.05).しかし,垂直跳びにおける足底屈の貢献率は,砂地と硬い床で有意な違いは認められなかった.また,足関節の可動範囲および角速度にも有意な差はみられなかった.結論として,砂地ジャンプにおける足底屈の貢献率は,硬い床でのジャンプと変わらないことが明らかとなった.