日本生理人類学会誌
Online ISSN : 2432-0986
Print ISSN : 1342-3215
Hand-Held荷重計を用いた肘関節トルク計測 : Make Tests及びBreak Testsの特性及び精度の検証について
樋口 雅俊岡田 明久本 誠一三浦 範大宮野 道雄
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2004 年 9 巻 3 号 p. 101-108

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抄録

ヒトが快適で安全に暮らして行くための必要条件の上位に生活環境の充実が挙げられる.生活環境の範囲は広範であるが,筆者らは生活環境を構成する重要な要素の1っが快適,安全な製品(設備)の提供であると考え,さらにそれらの設計を円滑に行うためには人体寸法,身体機能の個人差,多様性に関す剳青報が詳細かっ豊富に蓄積されたデータベースの構築が必要であると考えている.この考えのもと,筆者らは2001年度に全国6ヵ所において,20歳〜83歳までの男女被験者約500人を対象に,上肢及び下肢関節の最大発揮トルク計測を行った.これらは主に製品設計や研究用のデータとして一般企業や大学等の研究場面で広く活用されることを目的としたものである.この計測では多数の被験者を対象としており,対象被験者によっては出先でも計測が可能なように,Pdmus(Baltimore Therapeutic Equipment Company:BTE社製),Cybex(Cybex International社製),Biodex(Biodex Medical Systems社製)などの高精度ではあるが重量のある機器の採用は避け,可搬型の簡易計測台を製作し荷重計と組み合わせて計測に用いることにした.

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© 2004 日本生理人類学会
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