抄録
細菌感染症, MCLS, Henoch-Schönlein purpuraなどの急性発熱性疾患の小児例24について多形核白血球のchemiluminescence (C. L) を検討した.結果は, 各種疾患群とも一定の傾向を示さなかったが, 細菌感染症例では, 幼若多形核白血球が多いほどC. L.値はは低下傾向がみられ (p<0.01), 分葉核球が多いほどC. L.値が上昇する傾向があった (p<0.05).一方, 非細菌感染症では, 多形核白血球の核の形態とC. L.値との間に相関関係は認められなかった.細菌感染症で多形核白血球のC. L値を評価するときには, 多形核白血球の成熟度も考慮に入れる必要があると考えられた.