小児非ホジキンリンパ腫 (NHL) における第1の話題は, 最近提唱されたRevised European-American Lymphoma (REAL) 分類である.これは, リンパ腫の分類法に遺伝子学的知見を初めて取り入れたものである.小児NHLでは基本的に3つの組織型-lymphoblastic, small non-cleaved (SNC), diffuse largecell-しかないため, REAL分類がどの程度有効なものかについては今後の経験が必要である.第2は遺伝子レベルでの新知見であり, 3つの組織型について様々な遺伝子学的異常が発見されている.第3は治療成績の劇的な向上で, methotrexate, cyclophosphamide大量療法と薬剤髄注の組み合わせにより, 病期III/IV SNCの無病生存率が70-80%と報告されている.最後に, 二次性急性骨髄性白血病 (AML) 発症の話題について触れた.その要因として, T-NHLに対するetoposide (VP-16) の週2回投与法が二次性AML発症リスクを高めると指摘されている.