日本小児血液学会雑誌
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血液・腫瘍性疾患患児における抗真菌薬ミカファンギンの有効性に関する検討
小沼 正栄久間木 悟吉成 みやこ佐藤 篤照井 君典神尾 卓哉平山 雅士簡野 美弥子川上 貴子望月 一弘伊藤 正樹渡辺 新遠藤 幹也三井 哲夫今泉 益栄菊田 敦伊藤 悦朗土屋 滋
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2008 年 22 巻 4 号 p. 226-232

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抄録

血液疾患または悪性腫瘍に対する化学療法, および造血幹細胞移植により好中球減少状態となった患児に対し, 真菌感染予防あるいはエンピリック治療の目的でミカファンギン (MCFG) を投与し, その臨床効果と安全性について多施設共同研究を実施した.予防投与を行った17例では, MCFG平均3.1mg /kg (2.5~ 45mg/kg) 投与で全例予防効果が確認できた.また, エンピリック治療20例に対しては, MCFG平均3.8mg/kg (2.6~ 6.0mg/kg) 投与で治療成功率は70% (14/20例) であった.下痢や腹痛などの副作用が8件 (19.0%) に発現したが, 投与中止となったものはなく, MCFGは小児における, 血液疾患治療後の真菌感染予防薬やエンピリック治療薬として有効かつ安全であることが確認された.

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