日本小児血液学会雑誌
Online ISSN : 1884-4723
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Kostmann型先天性好中球減少症の兄弟例
陳 基明島田 俊明丸山 浩巳三沢 正弘市川 正孝山口 英夫藤沢 孝人岡田 知雄麦島 秀雄大国 真彦
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1992 年 6 巻 3 号 p. 269-274

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抄録
Kostmann型先天性好中球減少症の兄弟例に対してrhG-CSF (KRN 8601) を異なった投与方法で使用したので, その臨床効果および反応性の違いについて報告する.症例は2歳3か月の男児と日齢14の男児の兄弟例である.投与方法は24時間持続点滴静注法, 1時間点滴静注法, 皮下注法をそれぞれ用いた.rhG-CSFの投与により2症例とも成熟好中球の速やかな出現がみられ, 臨床症状の著明な改善を認めた.24時間持続点滴静注法を用いた症例では, 好中球数の増加の程度およびCRPの改善の程度は, 顕著であった.今後各投与方法における各時間でのrhG-CSFの血中濃度および好中球の関係を明らかにすることによりrhG-CSFの至適投与方法を検討することが必要と考えられた.
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