抄録
フィラデルフィア染色体陽性の慢性骨髄性白血病の1歳女児に対してインターフェロン-α単剤でコントロールし, 2年間慢性期を維持した.しかし骨髄細胞のフィラデルフィア染色体は減少しなかった.診断から2年後に, 生後12ヵ月のHLA一致の妹をドナーとして同種骨髄移植を行った.前処置としてブスルファン4mg/kg/dayx4, シクロフォスファミド60mg/kg/day×2を投与し, GVHD予防にシクロスポリンA, メソトレキセートを用いた.移植から180日目には血液型はドナータイプとなり, 4歳時の現在まで再発なく経過している.