抄録
4歳, 女児.1990年6月発症の (1;19) 転座を有するpre-BALL. TCCSGのALLL84-12 intermediatedriskに対するプロトコールにて完全寛解がえられた.7カ月後の再寛解導入療法直後の骨髄穿刺標本にて, 芽球様細胞が50%をしめた.表面マーカーはCD10, 19, 20, HLA-DR陽性であったため, 再発が疑われた.そこで, RT-PCR法を用いたE2A-PBX1遺伝子の解析を行い, 再発でないことを証明した.その後も継時的にPCR法にて観察して, 寛解を維持していることを確認している.