2023 年 12 巻 2 号 p. 109-118
研究目的:保健師を対象とした認知症高齢者の生活支援に向けた地域包括支援センターのコーディネーション尺度の3職種への適用可能性を検証する.
研究方法:全国の地域包括支援センターで認知症高齢者支援を行う保健師等,社会福祉士,主任介護支援専門員を対象に,郵送法による無記名自記式質問紙調査を2020年10月~11月に行った.調査内容は,個人属性,保健師を対象に作成した認知症高齢者のコーディネーション尺度,外部基準尺度,地域ケア会議年間参加回数,地域診断実施の有無であった.
結果:543名に郵送し432名の回答から有効回答356名を調査対象とした(有効回答率,65.6%).項目分析の結果除外はなく25項目を探索的因子分析した.4因子23項目が抽出された.Cronbach’s α係数は0.84~0.95であった.外部基準尺度との関連では全てに正の有意な相関が認められた.既知グループ法による2群差には有意差が認められた.
考察:改変した尺度の3職種への適用性が確認された.