日本公衆衛生看護学会誌
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研究
地域保健活動の推進に活用できるソーシャル・キャピタル測定尺度の開発
河原田 まり子本田 光田仲 里江進藤 ゆかり
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2017 年 6 巻 2 号 p. 132-140

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抄録

目的:地域保健活動の推進に活用できるソーシャル・キャピタル測定尺度を開発し,信頼性・妥当性を検討する.

方法:5市町の保健師13名と地域住民13名を対象にインタビュー調査を行い,42の質問項目を作成した.予備調査は199名の保健師係長相当職を対象に郵送法質問紙調査を行った.本調査は4市町の地域住民1,000名を対象に郵送法質問紙調査を実施した.

結果:項目分析で12項目を削除し,探索的および確認的因子分析により,5因子20項目の最適解を得た.因子は「地域の人々の信頼と支え合い」,「目的縁による仲間づくり」,「まちの専門職への親和性」,「地縁による関わり」,「近隣とのおつきあい」と命名した.Cronbachのα係数は全体で0.92,関連概念を測定する他の尺度との相関係数は0.4~0.6であった.

結論:本尺度は,地域保健活動のソーシャル・キャピタルの測定尺度として一定の信頼性と妥当性を有していることが確認された.

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