日本公衆衛生看護学会誌
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市町村統括保健師の役割遂行のプロセスとその活動に影響を与える要因
―複線径路等至性モデリングによる分析―
竜田 登代美西井 崇之植村 直子畑下 博世
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論文ID: 2024-019

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抄録

目的:市町村統括保健師が自らの役割を遂行するプロセスおよびその活動に影響を与えた要因を明らかにすることである.

方法:A県内の市町村統括保健師7人に,半構造化面接を行い複線径路等至性モデリング(TEM)分析を行った.

結果:径路は,「統括保健師のイメージをもつ」「前任者が敷いたレールを歩きながら業務管理を行う」「人材管理を行う」「組織管理を行う」の4期に区分された.また,【I型:発展型】【II型:停滞型】【III型:喪失型】の3通りの類型化が導き出された.社会的助勢(促進的要因)は,事務分掌に明示,一人で背負わない環境,首長を含む上司の理解,内省を繰り返すことであり,社会的方向づけ(阻害的要因)は,事務分掌に明示がない,事務職との考え方の相違などが明らかになった.

考察:統括保健師になる前に前任統括保健師との協働体験が重要であると考えられた.市町村統括保健師の役割遂行のために環境整備と支援の必要性が示唆された.

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