抄録
目的:高齢視覚障害者は生活習慣病を発症するケースが健常者に比べ多い。
この研究の目的は、視覚障害を持つ高齢者における有酸素運動の動きの再現性に関する臨床恐怖の影響を評価するために自律神経機能解析を使用して実現可能性を評価することであった。
対象と方法:対象者は初めて有酸素運動動作を学習する15人の視覚障害を持つ高齢者(年齢65 ±15年)。研究期間は24週間、初回、有酸素運動としてスクワット動作の指導をした後、24週後、動作の定着を測定した。効果指標は、動作の安定性として、矢状面上の立位から腰を落とした動作の切り返し点に至る時間(1/30秒単位)とした。また、動作時の心拍数HRVを測定し、自律神経機能(LF / HF)を解析し、恐怖を含む緊張度の指標とした。HRVからRRを解析し、交感神経系の活動の低周波および高周波成分間の積分面積の比として計算した。
結果:動作の安定性は、第1相の時間は3.16±0.84秒(平均±SD)です。第2相の時間は0.57±0.16秒、第3相の時間は1.71±0.48秒であった。この分散はほぼ安定した動作の獲得ができたと判定した。自律神経機能(LF / HF)は、多項式近似曲線で推定できた。LF / HF値は、中周波数域(0.6±0.2)に分けられた。
結論:視覚障害高齢者における有酸素運動の学習に自律神経機能の変化が生じた場合、学習成績に複合的に影響を与えることが示唆された。