2000 年 40 巻 5 号 p. 325-331
女子大学生357名にEating Attitude Test-26(EAT-26)とBulimic Inventory Test, Edinburgh(BITE)およびDSM-IVに従った診断面接を行った結果より, 摂食障害(ED)の一次スクリーニング法を検討した.診断は正常315名(88.2%), 神経性食思不振症5名(1.4%), 神経性大食症5名(1.4%), 特定不能の摂食障害31名(8.7%)だった.EDの一次スクリーニング手段としてEAT-26およびBITEを単独で使用すると, sensitivityがそれぞれ51.2%, 63.4%と低かった.sensitivityを改善する目的で, EAT-26およびBITEの中から弁別に有用と考えられた15項目(EAT-1, 7, 9, 12, 21, 26, BITE-8, 11, 16, 17, 21, 22, 24, 32, 33)をstepwise法にて抽出し, 合計5点以上をcutoff pointとするとEDの80.5%が抽出可能だった.