2004 年 44 巻 7 号 p. 471-477
パーソナリティーとがん罹患リスクとの関連を,7年間の前向きコホート研究にて検討した.40〜64歳の一般地域住民30,277名を解析対象とした.Eysenck Personality Questionnaire-Revised(EPQ-R)の「E尺度(extraversion);外向性傾向」「N尺度(neuroticlsm);神経症傾向」「P尺度(psychoticism);非協調性」「L尺度(lie);虚構性」の4つの下位尺度が,がん罹患リスクに及ぼす影響は認められなかった.しかしながら,神経症傾向が,がん罹患の原因ではなく結果である可能性が示唆された.