心身医学
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教育講演
摂食障害治療の基本問題
―やせすぎモデル規制に向けて―
永田 利彦
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2019 年 59 巻 3 号 p. 225-231

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抄録

実は受診する摂食障害患者の多くがパーソナリティ障害 (人格の病理) を併存している. 体重さえ回復すれば治るとする意見をHilde Bruchは生涯にわたって 「行動療法や家族療法によって治ったというが, 背景にある重篤な人格の病理ともいえる生きづらさが放置されている」 と非難しつづけた. 摂食障害治療の基本として, 摂食障害には厳しく, 人格の病理 (生きづらさ, パーソナリティ障害) には暖かく (validation) の両立が必須である. 両立すれば, 入院治療に頼らず, 診療所で完結する摂食障害治療が可能となる. やせ礼賛文化の広がりの中, 多くの若年女性がダイエットに勤しみやせすぎに陥っている. やせすぎは寿命を縮める危険な行動であるのに見過ごされてきた. やせ礼賛文化の影響は大きく, 摂食障害に厳しくの立場から, さらにモデルの健康を守るためやせすぎモデルの規制は必要である.

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© 2019 一般社団法人 日本心身医学会
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