日本小児腎臓病学会雑誌
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総説
2000年小児末期腎不全調査
服部 新三郎吉岡 加寿夫本田 雅敬伊藤 拓
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キーワード: 末期腎不全, 小児, 日本
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2001 年 14 巻 2 号 p. 165-173

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抄録
 1999年のわが国の20歳未満の末期腎不全患者の調査を行った。1999年新規症例は102例 (男/女:67/35) で,原因疾患は異あるいは低形成腎が24.5%と最も多く,低年齢ほど腹膜透析がなされており,1年間の移植数は1000透析当り7例で全例が生体腎移植であり,死亡例はなかった。1998年の新規例の1年間の移植数は100透析当り10例で全例が生体腎移植であり,死亡数は100透析当り22例であった。1999年の20歳未満の既存症例は628名 (男/女:363/265) で,腹膜透析41%,血液透析17%,腎移植41%で,原因疾患はどの年齢においても嚢胞・遺伝性・先天性腎疾患が多かった。1999年の全症例の1年間の移植数は生体腎移植が49例 (92%),死体腎移植4例 (8%) で,100透析当り11例で,生体と死体腎移植の割合は10対1であった。1年間の死亡数は6例で,1000透析当り9例であり,死因は様々であった。
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© 2001 一般社団法人 日本小児腎臓病学会
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