抄録
6家系7症例のDent病についてその原因遺伝子であるCLCN5およびOCRL1の解析を行い,臨床像と遺伝学的背景との関連について検討を行った。3家系3症例にCLCN5の異常を,3家系4症例にOCRL1の異常を認めた。CLCN5に異常を認めた症例のうち2例に腎石灰化を,1例に腎結石を,1例に高カルシウム尿症を認めた。1例は軽度の腎機能障害を有している。一方,OCRL1に異常を認めた症例のうち2症例では軽度の発達遅滞を合併していたが,眼科的疾患やFanconi症候群を有する例はなかった。1例に軽度の腎機能障害を認めた。OCRL1に異常を認めた症例ではCLCN5異常例に比して血液生化学検査でAST,LDHが軽度高値を呈する傾向がみられたが,それ以外の両者の相違は臨床症状からは明らかではなかった。今後さらに症例を蓄積し,検討を進める必要がある。